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古くから漢方薬や民間薬として用いられ、体に良い素材としてはお墨付きのシソ。和食のハーブ、シソはミネラルやビタミン等の栄養価が豊富なことでも知られています。ご紹介の商品で使用している北海道仁木町産のシソは、おもて面が香りをだす緑色、うら面が色をだす紫色の芳香うらしそというめずらしい品種です。
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ハスカップはアイヌ語で「ハシカプ」に由来する呼び名で、和名を「クロミノウグイスカグラ」といいます。成分の中で注目されるのは、他の果実類に比べ、食物繊維およびミネラル、特に鉄分が多いことです。またポリフェノール含量が多いという特徴もあります。
参考文献:『北海道産機能性素材辞典』
【経済産業省北海道経済産業局、北海道バイオ産業クラスター・フォーラム(事務局:ノーステック財団)制作】
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仕事や家事を終えて、ホッと一息。そんな時に、おいしくてからだにやさしいスイーツがあったら・・。
夕張メロンピュアゼリーを手掛けてきたHORIが、慌ただしい毎日の中で、美容と健康を気づかう女性のために、札幌医科大学と共同で、"おいしくて体にもやさしい"ゼリーを開発しました。札幌医科大学附属病院の病院食として、2年連続で採用いただくなど、おいしさと体へのやさしさを両立した商品です。
女性中心のチームが、素材にこだわりぬき、約400回もの試作を乗り越え、完成した「ホリやさしいおいしさ 北海道しそハスカップゼリー」。その開発秘話をお届けします。
札幌医科大学は、創造性に富み人間性豊かな医療人を育成し、北海道の地域医療への貢献を通じ、最高レベルの医科大学を目指しています。
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共同開発のきっかけとなったのが、2013年5月7日に札幌医科大学とHORIの間で締結された包括連携協定です。項目のひとつである「おいしくてからだに良い、安心・安全なお菓子の共同開発」を目指し、2014年から商品開発がスタートしました。さまざまなアイディアが出る中、小さなお子さまからご年配の方まで食べやすく、HORIの得意分野である「ゼリー」へといきついたのです。
- 札幌医科大学附属病院の給食に採用
- 札幌医科大学とのイベント時の試食の様子
※写真はしそハスカップグミです
塚本学長(左)と宮本教授(右)による試食の様子
※写真はしそハスカップグミです-
札幌医科大学との共同開発の窓口となった医学部医療薬学教授で附属病院薬剤部長の宮本教授と開発チームの間で、まずはじまったのが素材選び。
豆乳やハト麦など、さまざまな素材の案がでた中、宮本教授から、「シソ」が素材として提案されました。古くからお漬物や新鮮な魚介のつけ合わせなどで、なじみが深いシソ。漢方薬としても用いられることから、体に良い素材としてはお墨付きです。
打ち合わせ風景
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さらに、シソの風味を生かしながら、よりスイーツとしてのおいしさを引き出せる、プラスアルファの素材探しへと発展していきます。
りんごや、梨、ぶどうなど北海道の素材にこだわりながら、試作と検討を進める中、近年、豊富な栄養をもつことで注目をあつめる、ハスカップに着目しました。シソとハスカップという意外な組み合わせがここで誕生したのです。
試作の様子
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お家芸のゼリー・・なのに、うまく行かない!
開発の中で、とくに苦労したのがゼリーの食感です。
素材であるシソとハスカップの特性から、「おいしいけれど食感が悪い」という問題が発生。数パーセント刻みでの分量や、混ぜるタイミングなどの調整が何か月にもわたって繰り返されていきました。また、素材をゼリーにするための原料として今回選んだのが国産の寒天。寒天特有の「サクッ」とした食感ではなく、ゼリーの「プルン」とした食感を出すためには・・理想の食感を追求し試作がつづきました。 様々に試作をしていく中、こんにゃく粉を加えることで、理想の食感が実現し、のどごしの良い独特の食感にたどりつきました。
原料となる素材にも、開発チームのこだわりが込められています。
北海道仁木町産のシソは、おもて面が香りをだす緑色、うら面が色をだす紫色の芳香うらしそというめずらしい品種。色の違いは、パッケージのデザインにも生かされています。
シソの風味にさわやかな酸味を添えるハスカップは、北海道美唄市産のもの。宮本教授も美唄市にある圃場へと、足を運んでくださいました。収穫量が少なく、道内でも栽培する地域が限られている貴重な果実です。
素材の味を生かすため、お水にもこだわり、北海道羊蹄のふきだし湧水を使用しました。他にも寒天とこんにゃく粉、お砂糖なども国産の素材にこだわり、小さなお子さまからご年配の方まで安心できる素材選びを徹底しました。開発スタートから商品の完成まで、宮本教授をはじめ、札幌医科大学の役員会、後援会など多くの方に試食やアドバイスをいただきながら、約400回もの試作がつづきました。
試作を担当したスタッフが「スタートした時は、ここまで苦労するとは思いませんでした」というほど、試行錯誤の連続・・。
時に心が折れそうになりながらも、乗り越えられたのは、「おいしくて、体にやさしい、お客様によろこばれる商品を」との純粋な想いが開発メンバーに共通していたから。ナチュラルな素材を使いながら、日持ちがして見映えがよく、ひとつひとつの品質がしっかりしたものをおつくりすることは至難の業でした。わたしたちが作っている商品は「お菓子」。そして、そのお菓子はお客様のお口に入るものであり、食べてくださった方の健康にダイレクトにつながっていくものです。
仕事や家事、子育てにとアクティブな日々をおくる女性の方が「ホッと」一息つく時間。口にしておいしく、美容と健康にもうれしい、そんな商品をつくりたい。常にお客様のことをイメージしながら生み出した、1個あたり約60kcalと、カロリーを気にせずお召し上がりいただけるスイーツです。疲れて帰ってきたときに「あっそうだ、しそハスカップゼリーが冷蔵庫に入ってる♪」そんな風に思い出していただける存在になれたらうれしく思います。